2011年6月29日水曜日

「いのちの林檎」 を観て


化学物質過敏症を知っていますか?

私はこの映画を観て、初めて知りました。 



症名からすると、化学物質に対するちょっとしたアレルギーかな?くらいに思っていたので、
10億分の一の化学物質の濃度に反応して、奇声をあげて悶え苦しむその姿に衝撃を覚えました。

程度の差こそあれ、数メートル離れた通行人の喫煙や携帯電話の電磁波や、化粧品類、殺菌剤などあらゆる化学物質にその都度反応し、激しい呼吸困難に陥り、危篤状態になるのです。

化学物質にあふれる今の世の中に、彼らの住処はありません。

当然、直接身にまとう衣類や食べ物に気を配る必要があり、オーガニック製品や肉や魚などは摂らないベジタリアン生活を選択しています。

私は数年前に、絶対不可能と言われた無農薬、無肥料栽培を成功させた「奇跡のリンゴ」を読んで大変感動し、木村秋則さんの自然観にとても共感を覚えました。

彼らにとって、まさに 「食は命」 であり、この映画の主人公早苗さんが水も飲めない生命の危機に瀕した時、命を救ったのは、現代医学ではなく、木村秋則さんの 「リンゴ」 でした。

今秋、武田薬品が、世界的に動物実験を減らしていこうという意向がある中、東洋一の巨大な動物実験施設を建設し、稼働する予定でいます。

一つの化学物質の安全性を確かめる試験のために、1000匹以上の動物が犠牲になるといわれています。

人間が、縦横無尽に化学物質を開発し続け生物を乱用した結果、今地球のあらゆる生物、動物、人間がけたたましい悲鳴をあげています。

これ以上、新しい化学物質を作る必要があるのでしょうか?


私はこの映画を観て改めて、例えば農薬ではなく無農薬、動物実験ではなく代替法(動物を使わない、減らすかわりの方法)の研究こそ力を入れていくべきだと強く思いました。






化学物質過敏症は、けっして他人事ではありません。

人間の体の化学物質の許容量を超えた時点で、ある日突然、花粉症になるがごとく発生するといわれています。

化学物質の恐ろしさを知ってもらうためにも、
木村秋則さんの言葉 「すべての生き物を大切に」 の意味の深刻さを考えてもらうためにも、私はぜひ多くの方にこの映画を観てもらいたいと思います。

世界で初めての化学物質過敏症を描いたドキュメンタリー 
「 いのちの林檎 」

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